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福田パンと賢治


朝日新聞10月31日付に面白い記事が載っていました。「盛岡のソウルフードと賢治 コッペパンで有名 福田パンものがたり出版」と題するものです。

 

福田パンは我が家の愛するコッペパンです。今日もあん・バター入りサンドを買ってきました。あんとバターの組み合わせが抜群に美味しいうえ、懐かしいコッペパンも食欲をそそります。

 

記事では福田パンの歴史やファンの声を掲載した書籍が出版されたのですが、創業者が花巻農学校時代に恩師・賢治と出会い、パン作りにつながった由来を記しています。創業者の方は留吉といい、教師として赴任した賢治に学び、童話「貝の火」にひかれ主人公の子ウサギが口にする「角パン」(食パン)という食べ物が心に残る作品となったということです。その後留吉は盛岡高等農林の実験助手になり、大阪の酵母研究所を経て盛岡にパン屋を立ち上げた経緯が記されています。

 

コッペパンは、安い値段で満腹になってもらいたいという気持ちから柔らかく食べやすいように工夫を凝らしたそうです。創業者の留吉は「学生時代も卒業後も賢治を崇敬していた思いが福田パンにも表れている」と編集の方は話しています。普段口にしていた福田パンが意外にも賢治と結びついていたことを知り嬉しくなりました。